2011年の日中貿易概況

(1) 日本の対中国貿易総額は過去最高を更新
 11年の日本の対世界貿易は、輸出が前年比7.0%増、輸入が同23.3%増、総額は同14.7%増と輸出の伸びは鈍化したものの前年に引き続き増加した。
 対中貿易は輸出が同8.3%増、輸入が同20.0%増、総額が同14.3%増と輸入と総額では全体の伸びを下回ったものの、貿易総額は3,449億1,623万ドルと過去最高を更新した。

(2) 日本の対世界貿易に占める対中貿易のシェア、21年ぶりに低下
 輸出における中国のシェアは19.7%と、前年(19.4%)から0.3ポイント上昇した一方、輸入における中国のシェアは21.5%と前年(22.1%)から0.6ポイント低下した。貿易総額に占める中国のシェアも20.6%と前年(20.7%)から0.1ポイント低下した。日本の貿易総額に占める中国のシェアが低下したのは90年以来21年ぶり。その要因としては、東日本大震災後の火力発電需要の増大に伴う原油、LNGの輸入の増大や価格上昇により、輸入相手先第4位のサウジアラビアと第5位のアラブ首長国連邦(UAE)がシェアを大きく伸ばしたことが挙げられる。

(3) 震災や欧州債務危機の影響を受け、対中貿易赤字は増大
 11年における日本の対中貿易収支は、219億2,780万ドルの入超となった。対中貿易赤字は06年以降減少傾向にあったが、11年は一転して大幅増となった。輸出は、電気機器、一般機械、輸送機器などの一部品目が、震災後の国内工場の生産停止などを受けて減少または伸びが大きく鈍化した。また、第4四半期には欧州債務危機に影響もあり減少した。他方、輸入は震災後の需要増や円高、また、資源価格の上昇により20.0%増と前年並みの伸び率を確保した。このため、縮小傾向にあった対中貿易赤字は05年依頼6年ぶりに増大した。
 なお、日本の対香港向け輸出の大部分が中国に再輸出されている実態を勘案し、日中貿易を双方の輸入ベースでみると、日本側が111億6,900万ドルの黒字となった。

(4) 前年に比べ、輸入価格が上昇
 日中貿易を指数(05年=100)でみると、輸出は欧州債務危機などの影響による海外需要の伸び悩みにより10〜12月の数量が前年に比べ落ち込んだ。一方、輸入は特に下半期における価格上昇に加え数量も伸びており、金額では2月を除き前年同月比で上昇した。


2011年対中貿易動向


【東日本大震災が日中貿易に与えた影響】

(1)11年の状況
 11年3月11日に発生した東日本大震災は、日中貿易にも少なからず影響を与えた。輸出では、震災に伴い減産を余儀なくされた部品・原材料および、当該部品・原材料を使用する完成品の輸出の伸び率が低下、ないしは減少した。復旧に伴い、下半期には徐々に減少幅の縮小や増加に転じるなど回復がみられたが、通年では概ね減少となり、日本の対中輸出全体を押し下げる結果につながった。  輸入は、被災工場の生産停止、震災後の電力不足・節電への対応、防災用品への需要増に伴い、一部品目の輸入が急増したが、全体の輸入額に占めるシェアが小さかったこともあり、対中輸入の押上効果は限定的だった。他方、震災の影響を受けて、一部工業製品では、輸入が減少した品目もあったが、8月以降は回復が鮮明となった。

①輸出
 輸出への影響を品目別でみると、半導体等電子部品では、MCU(マイクロコントローラユニット)などが工場被災により第2四半期には特に数量で大きく落ち込みがみられたが、復旧に伴い第3四半期には回復した。
 また、車載用端子・コネクター材、電子機器の材料などに使用される陰極銅は、年初は中国国内市場の相場が国際市場を下回ったこともあり、輸出は大幅に減.、3月にはプラスに回復したが、銅精錬工場の被災に伴い生産量が大きく減少し、メーカーが輸出よりも国内供給を優先したこともあり、4月の伸び率は前年同月比62.8%減と落ち込んだ。しかし、8月には前年同月比でプラスに転じ、その後高い伸びで推移した。
 さらに、自動車は、震災後の部品供給不足による生産減少を受けて輸出も大幅に減少、4月には乗用車の輸出が前年同月比67.9%減と大きく落ち込んだ。その後6月には、前年同月比でプラスに転じるなど回復がみられたが、11〜12月には、前年同月比で減少した。これは、前年同期に小型車減税措置の終了や北京市のナンバープレート規制開始を控えた年末の駆け込み需要もあり、基数が高かったことなどによるとみられる。
 このほか、食品は、震災に伴う原発事故を受けた中国側の日本産食品に対する輸入規制措置強化により、4月以降前年同月比で大幅減少が続き、通年では38.4%減となった。しかし、一部地域を除き、6月には水産品、11月には穀物、加工食品、飲料、アルコール等で輸入が再開される中、12月は清酒など一部品目で、大幅増となるなど回復に向けた兆しもみられた。

②輸入
 輸入は、震災後の防災用品の需要急増を受けて、乾電池、懐中電灯、ポータブルラジオなどの輸入が著増。乾電池は在庫調整のため8月以降は前年を割り込んだものの、ポータブルラジオなどは12月まで高い伸び率を示した。加えて、震災後の電力不足を受けた計画停電、節電への対応のため、発電機、扇風機などの輸入も急増した。また、生産工場被災の影響などにより、炭素、メチルエチルケトンの輸入も急増した。特に、メチルエチルケトンは震災前の輸入実績がほとんどなかったため、数量ベースで8倍以上の伸びとなった。
 その一方で、主に日本で製造している半導体前工程部品が、被災のため輸出が減少したことにより、中国からの後工程部品の輸入が4月以降大きく落ち込んだ。また、中国からの輸入が増加傾向にあった、エアバッグ、ハンドル類などの一部自動車部品についても、日本国内の部品供給不足による自動車の減産に伴い、4、5月は大幅に減少した。しかし、被災工場の再稼働に伴い、8月以降は回復が鮮明になっている。

(2)今後の見通し
 輸出面では、半導体等電子部品、非鉄金属、自動車などの生産設備は11 年秋口までに本格的に復旧した。しかし、震災を機にリスク分散の観点から国内他地域のほか、国外にも生産拠点を分散させる重要性が認識された。生産拠点の調整などがいっそう進展した場合、今後の日本の対中輸出に影響を与える可能性がある。
 輸入面では、震災後急増した一部品目のうち、防災用品や電力不足対応製品は、需要の増加の一服感もあり伸び率が低下することが考えられる。一方で被災工場の生産停止による代替輸入については、12 月まで継続しており、今後も輸入が増加する可能性がある。

   ◎リンク 「緊急特集:東日本大震災の国際ビジネスへの影響」(ジェトロWEBサイトへ)


[品目別輸出動向]

 〜震災や中国政府による金融引き締め策の影響などから、伸びが鈍化〜
 輸出総額は前年比8.3%増の1,614億9,422万ドルと過去最高を記録したものの、伸び率は1ケタ台にとどまった。
 東日本大震災の影響により、第2四半期には自動車、自動車の部分品、非鉄金属の輸出が減少したほか、半導体等電子部品も伸び率が大きく低下した。また、中国政府による金融引き締めの影響を受け、建設用・鉱山用機械の輸出が減少したほか、高い伸び率を記録していた金属加工機械の輸出の伸び率も大きく低下した。この結果、輸出総額の伸び率も前年(同36.0%増)比で大きく低下した。
 なお、対中輸出に占める上位5品目は
一般機械(390億8,200万ドル、前年比16.9%増、シェア24.2%、寄与度3.8)
電気機器(366億2,506万ドル、同4.8%増、シェア22.7%、寄与度1.1)
原料別製品(228億6,522万ドル、同5.6%増、シェア14.2%、寄与度0.8)
化学製品(212億91万ドル、同10.4%増、シェア13.1%、寄与度1.3)
輸送用機器(158億1,062万ドル、同3.8%増、シェア9.8%、寄与度0.4) となった。


<主要品目別動向>

一般機械(390億8,200万ドル、前年比16.9%増、シェア24.2%、寄与度3.8)
原動機(55億8,768万ドル、同11.1%増、シェア3.5%、寄与度0.4)
 エンジンやその部品、ウォータータービン(液体原動機)などの輸出が増加した。

金属加工機械(53億807万ドル、同46.5%増、シェア3.3%、寄与度1.1)
 中国における工業生産拡大に伴い、電気機械向けのマシニングセンタなどが引き続き増加した。他方、中国政府による金融引き締め政策などの影響により、上半期に比べると下半期は伸び悩んだ。

ポンプ・遠心分離機(27億6,077万ドル、同2.6%増、シェア1.7%、寄与度0.1)
 建設機械向けの油圧ポンプなどの輸出が増加した。他方、冷蔵・冷凍機やエアコンなどに用いられる圧縮機は中国での現地生産の増加もあり、減少した。

荷役機械(18億1,502万ドル、同1.9%増、シェア1.1%、寄与度0.0)
 中国での荷役機械需要の減速もあり、同品目の大部分を占める荷役機械の部品が前年比で横ばいとなった。

建設用・鉱山用機械(16億9,050万ドル、同7.5%減、シェア1.1%、寄与度▲0.1)
 中国政府による金融引き締め策の影響を受けた不動産投資案件の減少もあり、メカニカルショベルなどの輸出が減少した。

繊維機械(15億469万ドル、同21.6%増、シェア0.9%、寄与度0.2)
 人件費の上昇、人手不足の顕在化により自動化のニーズが高まる中、繊維機械の輸出が増加した。ただし、中国政府による金融引き締め策の影響や、中国から欧米向けアパレル輸出に先行き不透明感もあり、下半期には織機や編み機などの輸出で減速傾向もみられた。

電気機器(366億2,506万ドル、同4.8%増、シェア22.7%、寄与度1.1)
半導体等電子部品(128億9,578万ドル、同8.4%増、シェア8.0%、寄与度0.7)
 うちIC(92億6,857万ドル、同10.8%増、シェア5.7、寄与度0.6)
 スマートフォンの世界的な需要拡大に伴う中国での生産増を受け、フラッシュメモリーなどの輸出が増加した。また、液晶パネル用の発光ダイオード(LED)などが引き続き増加した。このほか、車載用などに用いられるMCU(マイクロコントローラユニット)は、震災の影響を受け5月には前年同月比で減少するも、その後復旧に伴い輸出にも回復がみられた。
 他方、世界的なパソコン需要の低迷を受け、DRAMの価格が大幅に下落。対中輸出も金額・数量ともに大きく減少した。

電気回路等の機器(62億3,600万ドル、同4.0%増、シェア3.9%、寄与度0.2)
 電気回路の開閉用・保護用機器、配電盤・制御盤、これらの部品などの輸出がほぼ横ばいで推移した。

電気計測機器(29億7,177万ドル、同15.8%増、シェア1.8%、寄与度0.3)
 中国における医療分野や食品・農産品検査などの食品安全分野での需要の高まりもあり、電気計測機器の輸出が引き続き増加した。

重電機器(24億4,781万ドル、同17.8%増、シェア1.5%、寄与度0.3)
 スタティックコンバーターなどが増加した。

映像機器(18億2,883万ドル、同6.8%減、シェア1.1%、寄与度▲0.1)
 中国におけるフルHD(フルハイビジョン)・大型液晶テレビの人気の高まりを受け、モニターやテレビ受像機の輸出が増加。ただし、価格下落により金額の伸びは数量に比べて小幅にとどまった。
 また、中国での現地生産拡大に伴い、デジタルカメラやビデオカメラなど映像記録・再生機器の輸出が減少した。

電池(13億5,841万ドル、同9.3%減、シェア0.8%、寄与度▲0.1)
 主力のリチウムイオン電池でウォン安を追い風に韓国メーカーが価格競争力を高める中、日本メーカー各社は収益改善を目指し中国現地での生産拡大を志向。日本からの輸出が減少した。

原料別製品(228億6,522万ドル、同5.6%増、シェア14.2%、寄与度0.8)
鉄鋼(84億77万ドル、同7.1%増、シェア5.2%、寄与度0.4)
 鋼材価格の上昇により、数量ベースでは減少も、金額では小幅に増加した。品目別では、造船向けや建機向けを中心とする厚中板が増加。その一方、熱延広幅帯鋼や自動車向けに使われる冷延広幅帯鋼、亜鉛めっき鋼板は伸び悩んだ。

非鉄金属(46億2,951万ドル、同3.2%減、シェア2.9%、寄与度▲0.1)
 東日本大震災により製錬所などが被災。電線や回路基盤など多岐に渡る分野に用いられる精製銅の輸出が大きく減少した。復旧に伴い8月以降は増加に転じたものの、通年では減少した。
 また、IT製品や家電製品などに用いられるアルミ電解コンデンサーの部材となるアルミニウム箔などの輸出が減少した。

織物用糸・繊維製品(32億7,642万ドル、同12.0%増、シェア2.0%、寄与度0.2)
 合成繊維の輸出が増加した。中国の自動車や半導体向けなど衣類以外の産業用高品質化学繊維の輸出が好調であった。

化学製品(212億91万ドル、同10.4%増、シェア13.1%、寄与度1.3)
プラスチック(80億119万ドル、同6.4%増、シェア5.0%、寄与度0.3)
 液晶ディスプレイの保護フィルムやタッチパネルの基材フィルムなどとして使用される、ポリエチレンテレフタレートなどが増加した。

有機化合物(74億9,872万ドル、同17.1%増、シェア4.6%、寄与度0.7)
 家電製品や自動車の部品に使用されるABS樹脂や、アクリル繊維などに使用されるアクリロニトリルの輸出が、中国における需要増加などを受けて増加した。
 また、ポリエステルの原料であるパラキシレンは、中国でも生産されているが、需要に供給が追いつかないことから日本からの輸出も増加した。

輸送用機器(158億1,062万ドル、同3.8%増、シェア9.8%、寄与度0.4)
自動車(70億1,447万ドル、同0.4%減、シェア4.3%、寄与度▲0.0)
 うち乗用車(61億5,571万ドル、同1.1%減、シェア3.8%、寄与度▲0.1)
 東日本大震災によるサプライチェーン混乱の影響を受け、3〜5月にかけて完成車の輸出が前年同期を大きく下回った。6月には前年同月比でプラスに転じるなど秋にかけて輸出に回復が見られたものの、11〜12月には、前年同期に小型車減税措置の終了や北京市のナンバープレート規制開始を控えた年末の駆け込み需要もあり、基数が高かったことなどから前年同月比で減少した。

自動車の部分品(83億1,199万ドル、同5.6%増、シェア5.2%、寄与度0.3)
 東日本大震災によるサプライチェーン混乱の影響を受け、部分品の輸出も伸び率は前年を大きく下回った。

その他(183億2,464万ドル、同4.7%増、シェア11.4%、寄与度0.6)
科学光学機器(78億1,240万ドル、同21.4%増、シェア4.8%、寄与度0.9)
 中国での液晶テレビの生産拡大に伴い、液晶デバイスや液晶パネル用の偏光板などの輸出が増加した。また、中国におけるカメラの現地生産拡大を受け、カメラ用のレンズの輸出も増加した。このほか超音波診断装置など医療機器も増加した。

<品目別輸入動向>

 〜輸入品の高付加価値化や資源価格の上昇による輸入増で、前年並みの伸び率を記録〜
 輸入総額は前年比20.0%増の1,834億2,202万ドルと、過去最高を記録した。化学製品、スマートフォン(高機能携帯電話)を中心とする通信機、鉄鋼などの伸び率が高かった。

 対中輸入に占める上位5品目は、
電気機器(455億4,472万ドル、前年比15.1%増、シェア24.8%、寄与度3.9)
一般機械((296億105万ドル、同15.3%増、シェア16.1%、寄与度2.6)
衣類・同付属品(260億1,884万ドル、同19.0%増、シェア14.2%、寄与度2.7)
原料別製品(226億5,228万ドル、同29.2%増、シェア12.4%、寄与度3.4)
化学製品(132億4,776万ドル、同52.1%増、シェア7.2%、寄与度3.0)となった。



<主要品目別動向>

電気機器(455億4,472万ドル、前年比15.1%増、シェア24.8%、寄与度3.9)
通信機(126億5,550万ドル、同42.7%増、シェア6.9%、寄与度2.5)
 携帯電話端末、なかでも単価の高いスマートフォンの輸入が引き続き増加しており、特に金額ベースでの伸びが顕著。加えて、モバイルブロードバンドサービスの多様化で、高付加価値の基地局が増加した。

音響映像機器(含部品)(120億5,805万ドル、同0.5%増、シェア6.6%、寄与度0.0)
 上半期における地上デジタル放送への完全移行に向けた需要増により、液晶テレビが数量では微増となったものの、BD(ブルーレイ)など高付加価値品に輸入増により金額ではほぼ横ばいとなった。

重電機器(34億1,379万ドル、同14.8%増、シェア1.9%、寄与度0.3)
 スタティックコンバーターの金額が増加した。

半導体等電子部品(28億8,597万ドル、同7.1%減、シェア1.6%、寄与度▲0.1)
 セットメーカーの中国など海外での現地生産拡大により、汎用部品の国内需要が縮小した。

一般機械(296億105万ドル、同15.3%増、シェア16.1%、寄与度2.6)
電算機類(含周辺機器)(149億4,841万ドル、同19.5%増、シェア8.2%、寄与度1.6)
 主力のノートパソコンは、中・高級機種においても中国での生産が拡大している。更に、タブレット型パソコンの輸入増もあり、数量ベース、金額ベースともに増加した。

衣類・同付属品(260億1,884万ドル、同19.0%増、シェア14.2%、寄与度2.7)
 中国における人件費などのコスト上昇に伴い、より低コストなアジア諸国に生産拠点を移管する動きが続いているものの、高付加価値品や流行への迅速な対応が必要な製品は依然として中国での生産が中心である。また節電対応によるクールビズ・ウォームビズなど機能性商品の輸入増もあり、2割近い伸びを記録した。

原料別製品(226億5,228万ドル、同29.2%増、シェア12.4%、寄与度3.4)
金属製品(53億5,224万ドル、同22.7%増、シェア2.9%、寄与度0.7)
 鉄鋼製やアルミ製の構造物およびその部分品が急増した。

織物用糸・繊維製品(52億5,101万ドル、同25.4%増、シェア2.9%、寄与度0.7)
 ベッドリネンや毛布・ひざ掛けなどの伸び率が高く、特に3月の伸びが著しかった。

鉄鋼(27億9,288万ドル、同61.8%増、シェア1.5%、寄与度0.7)
 原料の鉄鉱石価格の高騰などを受け、数量では微増に留まるも金額で6割を超える伸びとなった。なお、その他合金鋼の一次製品が9倍以上に激増した。10年7月の熱延広幅帯鋼の輸出増値税還付取り消しを受け、還付対象となる品目への転換が進んだ。

非鉄金属(27億6,652万ドル、同37.1%増、シェア1.5%、寄与度0.5)
 アルミニウム塊は5〜7月に数量ベースで減少したが、自動車産業の生産回復などを背景に9〜11月にかけて高い伸びを示した。

化学製品(132億4,776万ドル、同52.1%増、シェア7.2%、寄与度3.0)
 竃ウ機化学品が、レアアースおよびその加工品の中国の輸出抑制策の影響により価格が高騰。数量ベースでは減少したものの金額ベースで大幅増となった。
 また、震災による国内工場の生産停止の影響により、炭素、メチルエチルケトンなどの代価輸入が4月以降急増した。

食料品(93億5,673万ドル、同17.2%増、シェア5.1%、寄与度0.9)
 10年に引き続き、前年比で増加。中国産食品の安全性に対する不信感が徐々に薄らいできたこと、外食産業および一般消費者の低価格志向により全般的に増加した。加えて、東日本大震災以降の国内生産減少もあり鶏肉の輸入が増加、備蓄食として家庭用調理冷凍食品の売れ行きも好調だった。

輸送用機器(34億8,248万ドル、同23.6%増、シェア1.9%、寄与度0.4)
自動車の部分品(19億4,022万ドル、同21.0%増、シェア1.1%、寄与度0.2)
 リーマン・ショック以降、円高や国内市場の縮小を受け、部品メーカーの海外進出が進んでおり、日本への輸入額が増加している。震災後、自動車の国内生産が低迷した影響で完成品生産に必要な部分品の輸入が減少し、4、5月はハンドル、エアバッグなどの部品が前年割れとなったが、8月以降は回復が鮮明となった。

科学光学機器(35億4,905万ドル、同24.5%増、シェア1.9%、寄与度0.5)
液晶デバイスのその他の機器が数量ベースでは約2割増、金額ベースでは約2倍の高い伸びを示した。

2011年品目別対中貿易額表

2011年品目別対中輸出
(単位:千ドル、%)
品   目 価 格 伸び率 シェア
総額161,494,2178.3100.0
食料品319,544▲38.40.2
原料品5,246,76914.53.3
鉱物性燃料2,019,4511.71.3
化学製品
 有機化合物
 医薬品
 プラスチック
21,200,907
7,498,720
449,548
8,001,186
10.4
17.1
17.3
6.4
13.1
4.6
0.3
5.0
原料別製品
 鉄鋼
 非鉄金属
 金属製品
 織物用糸・繊維製品
 非金属鉱物製品
 ゴム製品
 紙類・紙製品
22,865,220
8,400,767
4,629,507
2,745,167
3,276,417
2,130,235
984,636
603,377
5.6
7.1
▲3.2
8.1
12.0
9.7
12.9
▲7.4
14.2
5.2
2.9
1.7
2.0
1.3
0.6
0.4
一般機械
 原動機
 電算機類(含周辺機器)
 電算機類の部分品
 金属加工機械
 ポンプ・遠心分離機
 建設用・鉱山用機械
 荷役機械
 加熱用・冷却用機器
 繊維機械
 ベアリング
39,082,001
5,587,682
377,729
2,334,023
5,308,066
2,760,769
1,690,501
1,815,023
1,002,894
1,504,687
1,119,684
16.9
11.1
▲14.4
0.7
46.5
2.6
▲7.5
1.9
9.0
21.6
19.1
24.2
3.5
0.2
1.5
3.3
1.7
1.1
1.1
0.6
0.9
0.7
電気機器
 半導体等電子部品
  IC
 映像機器
  映像記録・再生機器
  テレビ受像機
 音響機器
 音響・映像機器の部分品
 重電機器
 通信機
 電気計測機器
 電気回路等の機器
 電池
36,625,060
12,895,783
9,268,571
1,828,829
1,778,078
50,750
63,608
1,617,443
2,447,806
1,282,206
2,971,771
6,235,997
1,358,408
4.8
8.4
10.8
▲6.8
▲7.8
53.4
▲33.6
9.5
17.8
▲17.2
15.8
4.0
▲9.3
22.7
8.0
5.7
1.1
1.1
0.0
0.0
1.0
1.5
0.8
1.8
3.9
0.8
輸送用機器
 自動車
  乗用車
  バス・トラック
 自動車の部分品
 二輪自動車
 船舶
15,810,623
7,014,467
6,155,710
854,573
8,311,988
2,580
411
3.8
▲0.4
▲1.1
5.5
5.6
125.2
▲93.7
9.8
4.3
3.8
0.5
5.2
0.0
0.0
その他
 科学光学機器
 写真用・映画用材料
 記録媒体(含記録済)
18,324,641
7,812,399
732,781
294,244
4.7
21.4
7.8
▲16.7
11.4
4.8
0.5
0.2
2011年品目別対中輸入
(単位:千ドル、%)
品   目 価 格 伸び率 シェア
総額183,422,01620.0100.0
食料品
 魚介類
  えび
 肉類
 穀物類
 野菜
 果実
9,356,731
3,111,011
152,182
1,300,075
396,396
2,543,792
848,144
17.2
19.2
44.4
30.4
8.0
21.1
31.0
5.1
1.7
0.1
0.7
0.2
1.4
0.5
原料品
 木材
 非鉄金属鉱
 鉄鉱石
 大豆
2,293,855
333,910
33,991
249
43,809
28.9
24.0
▲3.1
345.1
5.7
1.3
0.2
0.0
0.0
0.0
鉱物性燃料
 原油及び粗油
 石油製品
  揮発油
 液化天然ガス
 液化石油ガス
 石炭
1,824,091
49,415
490,767
232,374
0
6,409
978,352
4.6
▲52.8
▲12.1
▲38.5
-
25.0
15.3
1.0
0.0
0.3
0.1
0.0
0.0
0.5
化学製品
 有機化合物
 医薬品
13,247,763
2,896,636
648,394
52.1
33.9
6.2
7.2
1.6
0.4
原料別製品
 鉄鋼
 非鉄金属
 金属製品
 織物用糸・繊維製品
 非金属鉱物製品
 木製品等(除家具)
22,652,277
2,792,875
2,766,521
5,352,236
5,251,006
2,762,334
1,497,862
29.2
61.8
37.1
22.7
25.4
17.8
26.5
12.4
1.5
1.5
2.9
2.9
1.5
0.8
一般機械
 原動機
 電算機類(含周辺機器)
 電算機類の部分品
29,601,048
721,693
14,948,412
3,657,418
15.3
▲12.9
19.5
▲7.1
16.1
0.4
8.2
2.0
電気機器
 半導体等電子部品
  IC
 音響映像機器(含部品)
  映像記録・再生機器
 重電機器
 通信機
 電気計測機器
45,544,715
2,885,973
1,493,384
12,058,054
2,893,710
3,413,788
12,655,497
874,806
15.1
▲7.1
▲13.9
0.5
4.1
14.8
42.7
27.2
24.8
1.6
0.8
6.6
1.6
1.9
6.9
0.5
輸送用機器
 自動車
 自動車の部分品
 航空機類
3,482,478
17,185
1,940,223
6,214
23.6
16.0
21.0
▲0.4
1.9
0.0
1.1
0.0
その他
 科学光学機器
 衣類・同付属品
 家具
 バッグ類
55,419,058
3,549,052
26,018,841
3,837,435
3,035,457
17.9
24.5
19.0
16.2
8.0
30.2
1.9
14.2
2.1
1.7
輸出入総額344,916,233
収   支−21,927,799

2011年品目別対中貿易構成比



 出所:財務省貿易統計より日本貿易振興機構が作成

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